伝言板2015年12月号
それじゃあ彼女にもフラれちゃうよ…というお話
残り一か月、ところでみなさまにはどんな一年だったでしょうか?私も結婚を考えていた彼女にフラれたり、将来を考えていた彼女にフラれたり、大好きだった彼女にフラれたりと…(笑)振り返ると、大変な一年でした。
まだキズは癒えていません。
そんなキズついた心とは裏腹に、先日、甥っ子の七五三がありました。母は孫の凛々しい後ろ姿に目を潤ませていました。
もちろん初孫へのかわいさもあったのでしょうが、そこまで育て上げた兄の父親姿に、亡き父を思い起こしていたのかもしれません。
今年、母とはこれまでになく多くの時間を過ごしました。お伊勢さん参り、兄家族との那須旅行と一緒に出かけました。
以前の私だったら伊勢神宮なんて行くわけもないですし、ましてや母と二人きりで旅行なんて絶対に考えられませんでした…
そんな私がなぜ母と二人で!?
そのワケを今回は告白します…
少し前の事です。夕方に小雨も降ってきて肌寒い日の事でした。
母「悪いんだけど、今から千葉まで買い物に行くのに送ってもらえないかしら?」
私「えー。バス停目の前なんだしバスで行けばいいじゃん。きっとその方が早いよ。」
とついつい言ってしまいました…
結局、車を出して送っていったのですが、ブツブツ文句をいいながら運転していました…
まだまだあります…
大切な母を大事にできない私
母「○○ってレストランなんだけど、インターネットで調べても出てこないのよー」
私「どうせ文字の打ち間違えなんじゃないの?(私はパソコンで検索しながら)ほら!簡単に出てくるでしょ!」
いちいち忙しい時に頼ってこないでよ!なんて、イライラしてしまったり…
こんなようなやり取りがいくつもあったあとに、いつもお世話になっている新沼さんと食事に行きました。今回の話を一通り話すと、新沼さんは言いました。
「さっきの話なんだけどさ、好きな彼女だったら、千葉駅どころか成田空港だろうと、東京駅だろうと迎えに行っちゃうよねー。でも、お母さんになると急に面倒くさくなっちゃうのは不思議じゃないかな?」
「うーん、確かに…」新沼さんの一言に思わず唸ってしまいました。確かに好きな彼女であれば憎まれ口を言うはずもありません。
新沼さんはさらに続けます。
「尚さんはお母さんより若いからパソコンも得意だろうけど…そのパソコンだって学校で習ったんだよね?じゃあ学校に行けたのって誰のおかげ?お父さんとお母さんのおかげでしょ。お母さんが分からないって困っているなら、そんな時こそ優しく教えてあげればいいじゃない。」
私は頭を打つような思いでハッとさせられました。
誰が一番大事?それが分からないんじゃ世間で通用しないよ…
「仕事も任されるようになったからって対等だと感じるのは間違いだよ。尚さんの今があるのはご両親のおかげなんだから。それでも、身近な親だからこそついつい甘えちゃう気持ちもよくわかるよ。でも、それってちょっと格好悪いよ。そんな時こそちょっとお母さんに恩返しをするチャンスかな!?と思って動けたら格好いいじゃない。はっきり言うよ。そんな身近な親にすら恩返しもしないで、彼女ばっかり追いかけているような奴じゃ、どこの世界に行っても通用するはずもないよ!」
正直、自分の格好悪さに恥ずかしくなりました。本来大切にしなきゃいけない相手、誰が一番大切なのか優先順位が違っていた自分…それじゃ彼女にもフラれるワケです。
お伊勢さん参りの話に戻ります。
母が夕飯の食卓でお伊勢さんのパンフレットを見ながら「今年も一人で行ってこようかしらー」とつぶやいていた時です。
「僕も一緒に行ってみたいな」
私は勇気を出して言ってみました。
「え?いいの?結構遠いわよ?」
母の顔がパッと変わりました。
今までだったら絶対に言えなかった私の一言。母の笑顔に、一番満たされたのは私自身でした。
最後に、新沼さんとの食事の席で「慕う」というキーワードが出てきました。私は帰りの電車の中、スマホで辞書を引いてみました。
「慕うと好きの違い。慕うとは敬し、尊び、習うこと。好きと語る者は相手に求める。慕っていると自覚する者は己自身に求める。」
来年は何が一番なのか優先順位を間違えない一年にしていきたいです。本来、一番大切な人が両親であること。それが心の底から思える自分になったときに…もしかしたら幸せな結婚もできているのではないでしょうか(笑)
店長 林 尚
