伝言板2024年3月号
ごまをする。油になるまで…

2024年は「ウチヘナ」を世に広めるためにも、ユーチューバーデビューを予定している店長林です。
写真は自撮りの練習風景です(笑)
今年は「積極的」をテーマにして、必要なことであれば、何事にも取り組んでいくつもりで励んでまいります!
さて、昨年12月30日から、私はごまをすりはじめました。と言いましても、食品の胡麻をすり潰しているわけではございません。
ごまをする
他人にへつらって自分の利益をはかる。(出典 日本国語大辞典)
そうです、ごますりポーズでもおなじみの「ごまをする」です。
事のきっかけは、年末に母の機嫌を損ねてしまったことでした。
私の軽はずみな一言で、明らかに表情を曇らせてしまった母…
私は思ったのです。「こんな形で2023年を終わらせてしまっていいのか…!?」と。
そんなときに、とある方の言葉をふと思い出しました。
自分の為ではなく、
お相手の為にごまをするとは…?
年末に帰省予定の方が「久々に父と顔を合わせるので、喜んでもらおうと思ってごまをすります。それも油になるまで(笑)」
私は「凄いことを仰る人だなぁ」と思わず笑ってしまいました。
ごまをすると聞くと、辞書の通りに「自分の利益の為」だと思ってしまいます。ですが、その方は「父に喜んでもらうため」だと仰るので、非常に印象に残った一言でした。
それが、昨年12月30日に突如私の頭の中に響いてきたのです。
「ごまをする。油になるまで…」
母にご機嫌に戻ってもらうには、これしかないと私は決意しました。
年内最終営業日の朝から始めました。「言われたことは全て『はい』」
これが並大抵の事ではありませんでした…
仕事中でも呼ばれたら「はい」、年末掃除中に別の場所の掃除を頼まれたら「はい」、鍋用の野菜を取っておいても炒め物に使おうと言われたら「はい」、お腹が全く空いていなくても味見をしてと言われたら「はい」…とにかく自分を捻じ曲げることで精一杯でした…
大晦日の朝も一日の計画を立てていたのですが、母がいきなり7時前から掃除を始めました。私もすかさず同じタイミングで掃除を始めました。そうして過ごしていると、夜に変化が起きました。
「あなた、昨日今日とどうしたの?ずいぶん私に合わせてくれてるじゃないの」
ごまが油になったとしても
数滴だけでは使い物にはならない…
母が笑顔でこのように言ってくれたのです。私はごまが油になった瞬間を感じました。
「これが油になるということか…」
やってみて率直に感じたことは、ごますりとは、自分の我をすりこぎ棒でするような感覚でした。
この我というのが、結局わがままとなって、お相手と合わない時に責めてしまうのだと気付きました。
ですが、油になったとはいえ、たかが1滴…これでは炒め物すら作れません(笑)
商売人である私は、油を製造販売していくためにも、半永久的にごまをすり続けなければならないことを本能的に悟りました(笑)
そしてそれは今日に至っても、何とか継続しております。もちろん人間ですから、日によっては、すりが甘いときもございますが(苦笑)
しかし、実はごますりの成果もございました。それは母が、前々から私のスーツが好みではないと申していました。ごますり前の私は反発をしていましたが、今回は私もその通りだと母に合わせました。
そうしますと「私好みのスーツをあなたに作ってあげるわ」とオーダーメードのスーツを買ってくれることになったのです!それもなんと2着もです(笑)
ごまをすると「はい」しか選択肢が出てこなくなりますが、それが本来の自分では選ぶことが出来ない結果に結びつくのかもしれません。そんなわけで、私は楽しみながらごまをすり続けます。油になっても…
店主 林 尚
